FEAR OF GOD × PANTS フィアオブゴッド × パンツ
Fear of Godは、2012年にアメリカでデザイナーのJerry Lorenzo氏 (ジェリー・ロレンゾ)によって設立されたストリートファッションブランドです。元メジャーリーガーの父を持ち、幼少期からファッションに興味を持ち、DIESELやGAPでのアルバイトを経てアパレル業界の知識を深めました。このブランドは、ストリートファッションとラグジュアリーを融合させたスタイルで知られており、レイヤードスタイルやストリート、グランジ、ロックなど様々な要素が特徴です。不定期にコレクションを発表し、その独創性で多くのファンを魅了しています。
25AWコレクション「A Civil Collection」は、服という媒介を通じて歴史と社会への応答を試みる提案です。1960年代の公民権運動を起点とし、抗議や尊厳が衣服を通して語られるべきものであることを問いかけています。デザイナーのジェリー・ロレンゾ氏は、テーマよりもメッセージを重視し、服装を「自己保存(self‑preservation)」の表現と捉えています。抗議の日の装いも、仕事場からそのまま移行できる服であるべきという考えから、フォーマルなスーツやオーバーコートと、スウェットやデニムといったカジュアルな要素を混在させた構成を採用しました。コレクションには、ブラックを基軸に、アースカラーやグレイ、淡いブルー系などが差し色として使われています。特に黒は、力強さと存在感を帯びる色と位置づけられ、ブラックパンサー風のレザージャケットやタートルネックスタイルの再解釈も見られます。抗議ポスターのフォントやスローガンがプリントとして衣服に取り込まれ、ヴィジュアルと歴史の交差が生まれています。A Civil Collection は、着ることが行為となる服です。歴史と現代が交錯する中で、個人として佇む尊厳を纏うための提案として、Fear of God の次なる段階を示すシーズンとなりました。
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